自ら身を挺して民間人を守ったことから英雄とうたわれた父をもつ主人公。
その肩書きを理由に、士官学校出立ての新米の彼女は、平和維持機構の新造戦艦エリュシオンの艦長に選ばれてしまう。
メインクルーはひとくせもふたくせもあるメンバーばかり。
しかも自分は軍に入るのも初めてという状態で、うまく艦を維持していけるのか。
そんなエリュシオンの進水式の日、まさかのテロが起こってしまった。
それを機に、主人公をのせたエリュシオンは戦渦の真っ只中に放り込まれていく。
乙女ゲー要素に戦闘要素が混じっていると言うよりも、一般ゲーに近いものに乙女系恋愛要素が混じっていると言ったほうが適切かもしれない作品です。萌えより燃え成分の方が大きい。
また、BRIDGEお得意の悲恋もはいっています。
構成はほぼ プロローグ→OP→ADV→MC→ADV→ED→次回予告 の順で、共通ルート6話・個別ルート6話となっています。
シナリオは、整合性をはかるためか、最初と最後の展開が一緒(まるきり一緒なのもあるが、既読スキップきかない)なのが気になりました。
多少、ヨシュアとアルヴァのルートでは方向性が違いますが、結果だけ見ると同じなので。
もっと違う形の未来も見たかったというところでしょうか。
また、一部設定が宙ぶらりんなのもあります。
謎の男が謎の男のままだったり、アルヴァのマフラーのその後が描かれていなかったり、ひっぱるだけひっぱって放置されているのが気になりました。
システムは、特に問題ないのですが、周回プレイしていると行動方針などが地味に面倒になっていきます。戦闘は一度クリアすると飛ばせるのはよかったです。
欲しかった機能としてはステータス画面で私服切り替え機能でしょうか。
立ち絵の服がたくさん用意されているので、一度見た服装は何度も見られるようになっているとよかったです。
また、戦闘イベント条件完遂後のイベントもEXTRAに入って欲しかったです。
イラストはどのキャラも線が細いのが気になります。
仮にも鍛えているキャラなのに、腕がヘタな女性より細いとか、体が薄いとか気になりました。ただ、統一感はしっかりあってよかったです。(誰これ、がない)
ミニアイコンは雪乃とレイシェンの区別がつくようになるまで一苦労しましたが。
戦闘は序盤はぬるいですが、後半各キャラルートになってくるとかなり厳しいものも多数あります。チュートリアルやゲーム内でのキャラ指導をよく聞いて体で覚えてしまえばなんとかなります。
ただ、戦闘中にこなすと発生するイベントの出し方が一部鬼仕様なので、そこはなんとかしてもらいたかったなと。
全体評価は星4つ。
ゲームとしての出来はよかったですが、やはり最終的な展開がほぼ一緒というのが、先が読めてしまってすこしだれてしまったので。
まだ店頭に残っているようなら限定版の方をおすすめします。
ポストカードも豪華ですが(使えないけど)、同梱のドラマCDがよかったです。
