空中庭園の最上階で待っていたのはコマンドのアンドラスだった。
奴隷身分でありながらロスローリアンに名を連ねる彼は、元ニルダム王家の生き残りだった。
国をローディスによって滅ぼされ、その民を人質にとられた形で仇敵に加担するしかなかったアンドラス。
彼が最期に残した言葉は、ヴァレリアの民がまとまることを願うものだった。
庭園の地下墓所で、バルバスとマルティムは王墓の封印を解くことに成功した。だが、何も起こらない。
そこへ追いついたデニム達に、ブリュンヒルドを手にしたバルバスは突然昔話を始めた。
それは、オウガバトルの伝説。
全てを手に入れた男がたった一つ手に入れられなかったもの、失った息子と妻の命の為に魔界の扉を開いた話。
バルバスはそれが真実のことだと、ロスローリアンはその扉の向こうに眠る究極の力を手に入れるために島へと来たのだと言う。
魔界の扉、カオスゲートは今彼らのいる封印の間、まさにその場所だった。その伝説の男こそ覇王ドルガルア。
バルバス達を止めることは出来たが、封印は開いてしまう。
ゲートから出てきたのは不死者となり生きていた頃の思念に縛られたドルガルアだった。
ブリュンヒルドを求めるドルアルガを必死の思いで倒したが、ゲートを止めることはできなかった。
崩れゆく封印の間で絶望的な気持ちになるデニムの耳に聞き覚えのある声が届いた。
ウォーレンだった。満身創痍の彼は最後の力を振り絞ってデニム達全員をゲートの外へと転送。
そして、彼自身はそのまま崩壊するゲートと共に闇にのまれていった。
女王ベルサリア即位。
あのたった三人で始めた戦いから一年。ようやく一人でなくなった彼女の元をデニムはそっと離れた。
カノープス達はすでにヴァレリアを去っていた。別れ際に彼は一度ゼノビアに来るように誘った。
ランスロットとウォーレンの捜索は行われなかったが、それは彼の優しさからくるものだったかもしれない。
バイアン、フォルカス、アロセールの三人は戦乱の終結後ハイムを離れていた。長かった戦乱が終わり、休息を求めたのだ。
オリビアは、長年仕えてきたフィラーハ神官の使命から解放された。初めて、自分の足で歩くことを許された彼女はただひたすらに走る。愛するデニムの元へ。
父の墓に報告後、デニムはゼノビアに向かうことを決めた。
あの聖騎士ランスロットが命を懸けて守ろうとした国を見てみたかった。
ハイムに、再び雪の季節が訪れていた。
ローディス行きの船が出る。
そこに乗り込む後姿は、隻眼のランスロット、ヴォラック、バールゼフォンのものだった…
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おわりましたー!
エンディングすごく良かったです。特にオリビアの「待っててデニム」が。なんだ、ストイックな顔してずっと好きだったのね。
カノープスさんは最後までイケメンでした。
ギルダスとの漫才も好きです。この仲の良さに気付いたのがバルバス戦だったのは遅かったかもしれない、残念。
後日談にセリエ・システィーナのものがなかったのは多分シェリーのせいですね。
フォルカスがシスティーナに触れずに去っていったのが残念。…シェリーのせいですね。
ハボリムは…どうなったんだろう。バールゼフォン追って行ったのかな。
ドルガルア戦で(ウォーレンを除いて)一番活躍してくれたのが彼なので、なんとか心の平安を取り戻してもらいたいものです。
ガンプとかラドラムとかレンドルとか、あの辺はまあいいや…それぞれこの先デニムと道があまり交わることがなさそうだし。
ガンプあたりは舎弟になってるかもしれないけど。
これでヴァレリアは統一されたわけですが、カチュアがいなかったら多分統一されなかった…よね、多分。
今はやりませんが、いつかそんなプレイを見てみるのもいいかな。怖いかな。

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